【これでコワいものなし】薬局事務さんのレセプト手順(初心者向け)

2019年8月11日

こんにちわ。今回はレセプト請求の手順を紹介します。先輩方が「たいへんたいへん!」といっている作業ですが、作業工程を頭に入れておけば、実作業を覚えるのもずっと早いと思いますよ。

そもそもレセプト請求ってなに?さっぱりわかりません、という方は別記事も見てみてください→ レセプト請求の考え方

レセプト請求は責任の重い仕事ではありますが、業務そのものはそこまで複雑なものではありません。ひとつひとつ確認しながら進捗しましょう。取り掛かる前段階でスケジュールをたてておくとよいでしょう。

1.返戻の修正

日ごろの管理にぬけがなく、返戻がほとんどないような店舗では気にすることはありませんが、人の入れ替わりがあったタイミングなどでは引き継ぎがうまくできなかったことなどから返戻がきてしまうこともあります。

(1)返戻で帰ってくる理由

返戻で帰ってくる理由を箇条書きにします。

<保険関係>
・保険番号の入力間違い
・保険番号の負担区分の違い(本人・家族)
・保険適用期間外の使用
・重複請求

<処方関係>
・同剤の同服用で2行以上で入力している(1行に揃えなければならない)
・服用方法の入力違い(内服用適剤など)
・加算の取り間違え(一包化、自家製剤)

これらの誤りを正しく修正していきます。

(2)返戻修正手順

①パソコン上のデータを修正します。
②修正したデータのレセプトデータを印刷します。(郵送はしません)
③②で印刷したレセプトデータをみながら返戻内容を正しく書き換えます。
 ※訂正箇所に二重線を引き、正しい情報をその上に書き加えます。重複請求の場合は2つの請求データがどちらも支払われていない為、「重複請求の為、一方のみを再度請求」などといった付箋を付け加えればOKです。(データは再送する必要あり。)
※返戻書類についてきた返戻理由などの紙はそのままつけておきましょう。

これで返戻の修正は完了です。

2.送信データをそろえる

請求しないデータを削除し、以前に削除したデータや返戻を修正したデータを追加する作業です。

①返戻データの追加
②前回削除したデータの追加(情報が固まっていない場合は追加不可)
③今回情報が固まっていないデータの削除(例:申請中公費番号の未決定、生保調剤券の未請求)

データの追加と削除が完了したら、送信データがそろった状態です。
各お店のレセプトコンピュータでインターネットにてデータを送信しましょう。

3.データをインターネットで送信

レセプトデータの送信は各会社で異なるので割愛します。

4.総括表の印刷

各社のレセプトコンピュータを使用して総括表を印刷します。総括表は個人のレセプトデータをまとめのようなものです。

社会保険・国民保険ともに各1枚印刷されます。
総括表とは別に返戻分の表紙が印刷されます。


社会保険は返戻がない場合郵送の必要なし
国民保険の総括表はたとえ返戻がなくとも郵送する必要があります。
また、国民保険の返戻分の表紙は各市町村ごとに分かれています送付先は1つです。

5.総括表と修正した返戻書類の整理・郵送

郵送物をまとめます。

①社会保険:総括表、修正した返戻書類(返戻がなかった場合は郵送物なし)
②国民保険:総括表、修正した返戻書類(返戻がない場合も総括表は郵送の必要あり

それぞれの書類をホチキス止めしてまとめます。国民保険は各市町村ごとにホチキス止めします。

総括表には、日付代表印が必要なので捺印します。

中の書類を折らないよう、A4用の封筒にしまい、10日までに到着するよう郵送します。(簡易書留など特別な郵送方法は必要ありません)

以上でレセプトの工程は完了です。

6.まとめ 注意点

最後に注意してほしい点をまとめておきます。

●データも郵送物も10日必着!
●返戻がない場合でも国保は総括表の郵送が必要!
●総括表への日付・捺印忘れにご注意!
●返戻修正の処方内容は事務側で判断せず、薬剤師にも確認!

いかがだったでしょうか。これでこわいものなしですね。 とはいってもお店によって手順やルールは様々です。詳しいからと出しゃばりすぎてお局様に反旗を翻さないようにしましょうね。それでは(^^)/