薬局事務が在庫管理を任されたときのHow to

2022年10月7日

新人さん
新人さん

わからんわからん。
給料増やさないで仕事増やすっていう
無賃影分身の術みたいなのやめろよ

ちょっと意味わからんけど、マルチ的に必要だと思われる人材は、給料がるべきだと思うぞ。

マスター
マスター

任され始めた事務さんも多いのではないでしょうか。

「とにかくやってみ」みたいなことを言われた薬局事務さん向けに、今回は在庫管理についてまとめていこうと思います。

在庫管理の目的

在庫管理の目的は2つだけです。

1.無駄なコストを減らす事
2.患者さん離れを減らす事

順番に見ていきましょう。

1.無駄なコストを減らす事

これはわかりやすいですね。売上ー原価=利益なわけですから。過剰な仕入では赤字になってしまいます。

薬局も商売ですから、必要以上の在庫はNGです。

2.患者さん離れを減らす事

まだ若い皆さんは、あまり自分が薬を飲まないせいでわかりづらいでしょうが、いくら家の近くにある薬局だからと言って、処方箋をもって行く度に欠品があったら、違う薬局に行きますよね。

欠品が出たほとんどの場合、郵送対応をまず患者様にご提案します。郵送してくれるんだったら、別によくないか。

そんなふうに思いがちですが、特にご高齢者の方々は、「顔なじみ」だったり「よしみ」といった”ご縁”を大事に考えてらっしゃる方が多いんです。(これはいいことなんですよ!)

だから、いつも来てるのにも関わらず欠品があると、「わたしとの縁を大事に思ってくれていないんだな。」と感じてしまうわけです。

「あの方が来るから薬を取っておく。」そう思ってもらいたい患者さんの気持ちも知って差し上げましょう。

これは、正直薬局で働くようになってはじめて知ったことですね。

在庫管理の考え方

何故在庫管理をするのかについて上に記しました。
基本的な考え方について紹介します。

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コストダウン、という事に注意が向きすぎてしまう傾向がありますが、在庫は減らせばいいというわけではなく、必要量を 発注する事が大事です。

常にギリギリの在庫をキープする為に、安いお薬を今月他に使うかどうか、ピッキングする度に調べて いたら、あなたの業務を圧迫して残業代が異常にか かってしまう恐れがあります。

つまり最低限の労力で、多すぎず少なすぎず、少し余裕を持った在庫量をキープするという考え方です。

3.在庫管理の仕方

上記の考え方を基に、実際のやり方をご紹介します。
次のような流れです。

管理の仕方は大きく分けて3つと考えていいでしょう。

■発注点管理(安くてたくさん出る薬の欠品予防)
■月別患者使用量管理(高い薬を必要量だけキープ)
■雑発注管理(余ったとしてもダメージが少ない薬はラスト箱開け
 たら発注)

実際の在庫管理のスタートです。

1.2つのリストを作る(よく出る薬リスト・高い薬リスト)

2.よく出るリストから発注店管理薬を決定
→上位30%の薬は、ひと月にキープしておく数量を決め、それを下回ったら発注する。(酸カマとか)

3.高い薬リストから月別患者使用量管理薬を決定
→上位30%の薬を抽出。
→さらにその上位30%の薬を使用頻度でランキングづける。
→この薬のうち、薬価で線引きをする。1錠700円以上とか。

線引きをされて残った薬が、管理対象となる薬一覧です。

次月に誰が何錠使用する予定か、都度その月の予定を把握して発注。
(リクシアナとか)

以上!

言うのは簡単だけど、やるのはわりと大変だったりはします。

でも、こんなんで本当に適正な管理ができるのか、と思いましたね。

実は在庫管理には、王道の考え方というものがありまして、
それが ”ABC理論” というものです。

詳しくは僕もよくわからないので説明しませんが、

要するに、”お店の売上金額の大半は、上位30%くらいの商品によって成り立っている”ということです。

言い換えると、ほとんど出ないような薬にいくらこだわって管理しても、数値全体にほとんど影響しない。ということです。

だから、やたらたくさん出るものと、やたら高い薬にだけこだわって管理をするということです。

あとは、ラスト箱開けたら発注。

というルールでいいです。きりないから。やることたくさんあるんで!

現場での管理

では実際、発注店管理 と 月別患者使用量管理 はどのようにオペレーションすれば宜しいでしょうか。(月別患者使用量管理 ってのはわかりやすいと思って今つくった造語ね。)

発注店管理:月に予定使用量の7~8割ほどを発注しておきます。月末が近づくにつれ在庫は減っていきますから、そこから刻んでいくわけです。

月末ラスト1週間前くらいからは、これまでの1日の最高使用量を毎日キープすることです。

仮にこれまでの1日の最高使用量が200錠だったとしたら、棚のところにラミネートした札をくっつけといて、

「200T切ったら発注!」としておきましょう。OK。

月別患者使用量管理 :これは緻密にデータを見る必要があり、僕の知る限りだとかなりアナログなやり方しか存じ上げません。

該当薬が出る度に、3ヶ月前からのその薬の使用量をみます。

使用量データから逆算して、今月の必要量を判断するわけです。

該当の薬を毎日チェックするわけではありません。その時使った薬が該当の薬だった場合にチェックするわけです。アナログでしょ?

むしろこれに関しては、誰かいい方法教えてください。。

このやり方では、決まって毎日大きな時間をとっれるわけでもないので、それなりに管理できているのが実際です。

ただ、あまりオシャレとは言えないんでね。

データを整理するにあたって

Excelのピポットテーブルを乱用します。

この機能ぬきだとデータの整理はちょっと大変かもしれません。

在庫以外でもいろいろ使えるテクニックなので、ちょっぴりでも知っておくと大変便利です。

参考URL:https://www.forguncy.com/blog/20171110_pivottable

まとめ

言い訳なんですけどね、薬局の在庫管理について薬剤師さんたちも結構記事をかいてくださってたりするんですけど、理論がほとんどなんですね。。(泣)

で、どうすんの??ってことが結構ブラックボックスになってるんですよね。

確かにこれに関しては企業勤めの場合、コンプライアンスに抵触しかねない内容だから仕方ないんですけどね。

いつか、そんなことも堂々と紹介しあえるコミュニティに参加できたらいいな、と思います。

そんで、「うちの会社だったら君の条件にぴったんこだからおいでよ」なんつってやりあったりね。

みんなで給料上げあえるそんなコミュニティを夢見て、今日は寝ます。

皆様、おやすみなさいzzzZZ

新人さん
新人さん

うおぉーーーいぃ!!!

明日はきっとがんばるさ

マスター
マスター