【5分でわかる】薬局事務が知るべき 地域支援体制加算
こんにちわ。せーたです。「地域支援体制加算」について紹介します。
入力画面では、特にすることはないんだけども、
会社が「在宅やるぞー!」とか、「開局時間を増やすぞー!」とか言い出した時にその理由はたいていこれです。
「へー(・ω・)」というスタンスで知っといてください。
それでは参ります。
目次
1.地域支援体制加算とは?
2018年につくられた新しい加算です。
加算申請をして、「薬局周辺地域に対して貢献してますね」と国に認められた場合、処方箋1枚ごとに350円分、点数を取れます。
つまり1日100枚来る薬局の場合、
1日:35,000円
1月:87,5000円
1年:10,500,000円
の売上UPになるわけですね。自分が社長だったらそりゃ欲しいよ。
「地域に貢献している」の具体例として、在宅服薬指導ができるか、麻薬が取り扱えるか、かかりつけ薬局としての機能を有しているか、などです。(次の章でさらに紹介します)
2.地域支援体制加算をとるための要件
地域支援体制加算の要件を紹介します。
この加算の要件は、調剤基本料によって加算可不可のハードルが全くちがってきます。調剤基本料が分からない方は次の記事を参考にしてください。
→ 調剤基本料とは
調剤基本料1の場合の要件
1.麻薬取り扱いの届出をしていること 2.在宅服薬指導の実績があること 3.かかりつけ薬剤師としての届け出をしていること |
この3つです。3.かかりつけ薬剤師に関しては会社に入って間もない薬剤師さんだと届け出をだすことができませんが、そのほか2つの要件に関しては、ほとんどの薬局で満たしていると思います。
調剤基本料1以外の場合(2 or 3)
おそろしいですよ?「現実的でない」ということだけわかってもらえればいいです。(活字フェチの方以外読まなくていいです)
1.常勤薬剤師さんは1年の間で以下の条件を満たす事 (1)夜間・休日等の対応実績 400回 (2)重複投薬・相互作用等防止加算等の実績 40回 (3)服用薬剤調整支援料の実績 1回 (4)単一建物診療患者が1人の場合の在宅薬剤管理の実績 12回 (5)服薬情報等提供料の実績 60回 (6)麻薬指導管理加算の実績 10回 (7)かかりつけ薬剤師指導料等の実績 40回 (8)外来服薬支援料の実績 12回 2.患者ごとに、適切な薬学的管理を行い、かつ、服薬指導を行っていること。 3. 患者の求めに応じて、投薬に係る薬剤に関する情報を提供していること。 4.一定時間以上開局していること。 5.十分な数の医薬品を備蓄していること。 6.適切な薬学的管理および服薬指導を行うにつき必要な体制及び機能が整備されており、患者に対し在宅に係る当該薬局の体制の情報を提供していること。 7.当該保険薬局のみ、または当該保険薬局を含む連携する近隣の保険薬局において、24時間調剤並びに在宅患者に対する薬学的管理および服薬指導を行うにつき必要な体制が整備されていること。 8.当該地域において、在宅療養の支援に係る診療所または病院および訪問看護ステーションとの連携体制が整備されていること。 9.当該地域において、他の保健医療サービス及び福祉サービスとの連携調整を担当する者との連携体制が整備されていること。 10.当該保険薬局以外の医療従事者等に対し、医薬品に係る医療安全に資する情報の共有を行うにつき必要な体制が整備され、一定の実績を有していること。 11.特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が8割5分を超える場合にあっては、当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に占める後発医薬品の規格 単位数量の割合が5割以上であること。 |
もはや「調剤基本料1以外の薬局は、あきらめてください」とそんなメッセージとも受け取れますね。
M3さんのHPから引用したので、深く知りたい方はリンクからどうぞ
→ https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/585384/
3.地域支援体制加算についての考察
国の視点
バック背景として、2025年問題(超高齢化による医療費増大)を解消する目的から、なるべく入院よりも自宅療養を推進するべく在宅医療を進めたい事があります。
お医者さんも薬剤師さんも、患者さんを待ってるのではなく患者さんの元へ向かって医療行為、服薬指導することで入院による医療費(税金)を抑えられる。
「その分お金あげるからがんばってよ」そんなメッセージとして受け取っていいでしょう。
薬局の視点
少し話はそれますが、今薬局には変化が求められています。今年の4月に「事務さんもピッキングOK」になった事はまだ耳に新しいですが、
これまで通りのやり方では儲けを生めない、ぼーっとしてたら大手会社に買収されちゃう危機です。
主に在宅ですね、在宅服薬指導を効率的に運営できないと地域支援体制加算のような重要な収入源も獲得できないですし、無理して案件ばかり増やせば、どんどん薬剤師さんも辞めていってしまいます。
在宅服薬指導という仕事は、患者さん目線で見ればとってもありがたいお仕事です。
在宅が必要な患者さんは基本的に病院へ行くのも困難な状況で、たくさんの薬をもらいますが、その管理もしきれず余らせてしまったり、飲みすぎてしまったり。
そういった服用サポートをすることも在宅の仕事の一つです。
その素晴らしいお仕事を、どう効率的にできるか、またどう楽しめるかという、ある種楽観的な視点も個人的には必要だと思っています。
4.地域支援体制加算による現場への影響
冒頭でも書きましたが、申請が通った場合事務入力にあたっては、特にすることはありません。初期設定で毎度加算がつくように設定するだけです。
もし調剤基本料1以外の薬局でこの加算を申請するとなった場合は、もはや何が起こるかわかりません。
開局時間が変わったり、在庫管理が変わったり。変化だらけで大変そうです、ということしか言えません。
5.まとめ
地域支援体制加算について紹介しました。少し私的な観点が多くて申し訳ありませんでした。
今後、薬局の効率化についても紹介していきたいと思います。それでは。
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