【5分で理解】薬局事務 レセプト請求の考え方

2019年8月11日

事務さんたちを悩ませる、レセプト請求業務の流れを紹介します。

1.レセプト請求って?

社会保険を例にとってみましょう。

社会保険に加入している方の場合、お薬代の負担額は3割ですね。
残りの7割は社会保険(保険者)が支払うことになります。
この7割を社会保険に対して請求することを、レセプト請求といいます。

患者さん1回1回の処方箋入力はレセプトという1枚の紙に出力することができ、これを現在ではデータとして社会保険、国民保険などに送信する一連の流れがレセプト請求です。

ただし、国民保険、介護保険は「総括表」という、”一か月のまとめ表”を紙で郵送します。
また、返戻を修正して追加したデータは社会保険・国民保険問わず紙で郵送する必要があります。
※返戻というのは前にレセプト請求したけど、「これ違うよ」って返されちゃったデータのこと。

・・・今ちょっと、「うわムズそう」って思った方。大丈夫です。要するにパソコン送信と書類郵送どっちも必要ですよっていっただけです。わかりました、表にします。

PCでのデータ送信 書類郵送
国民保険必要必要
総括表
社会保険必要不要
(ただし返戻がある場合はその分を郵送する必要あり)
介護保険必要必要
(介護オンライン請求システムを導入している場合を除く)

毎月10日必着で送信する必要があり、送信内容はその前月のデータ。
例えば7月10日に送信するデータは6月に調剤したデータです。

薬局にとって最大の収入源に関わる仕事なので、実施しなかった場合その分の売上は0です。

こわいですよね。

でも考え方と店舗のパソコン操作さえ覚えてしまえば作業自体はそう難しいものではありません。ここでは、全体的な流れを説明していきます。

2.レセプト請求の考え方

レセプト請求で送るデータは、「足し算」と「引き算」で考えられます。

レセプトで送信するデータ=<前月の調剤データ> + <追加するデータ><削除するデータ>

かんたんでしょ?

いろんなレセプトソフトがあると思いますが、前月のデータに対して、
どのデータに何を足して、どのデータを減らすか。この原理は同じです。
では、何を足して何を減らすかみていきましょう。

足すデータ

1)前月に削除して、送信可能になったデータ
 ・前月公費番号等が決定していなかったが、現在は番号がわかっている。等

2)返戻として返ってきたので、修正した前月以前のデータ

減らすデータ

1)前月来局した患者さんの中で公費の番号が決定していないデータ
 ・月末に来局した生保の公費を利用している患者さん。等

返戻は、返ってきてから3年が経過すると再度請求ができなくなります。
なるべく早めの請求をおすすめします。

さて、これでどのデータを送信するか決まりましたね。
別の記事ではその手順について紹介しています。