【たったこれだけ】国民保険の入力で薬局事務が知るべき事

2019年8月11日

薬局事務さんに知っておいてほしい内容を紹介しますね。

順番に説明していきます。

1.国民保険とは

国民保険とは、会社に雇用されていない自営業の方や、会社を退職された高齢者の方がはいる保険のことです。社会保険との一番の違いは、「被扶養者」の 概念がないことです。

保険料を支払っているのはあくまで”世帯主”であり世帯主の収入や固定資産税の額によって保険料が決まっているので、世帯主以外の世帯者の収入の制限がないため、「被扶養者」の概念がありません。

2.保険区分について(本人・家族)

先でも説明した通り、国民保険においては「扶養者」の概念はありません。
あくまで保険料を支払っているのが世帯主であるだけで、お子さんだろうが奥さんだろうが、「被保険者」となります。

保険情報の入力の際、病院側の処方箋では国民保険加入者の保険区分が「家族」となっている場合もあると思いますが、「本人」に統一してよいでしょう。

また、レセプトの際これが「家族」になっている場合でも返戻になることはありません。

3.負担割合について

負担割合に違いがでるのは高齢者と6歳未満の方です。高齢者の場合、
年齢と収入によって負担割合が異なります。患者様が持参している負担割合証を確認しましょう。

一般・低所得者現役並み職者
75歳以上1割負担3割負担
70歳以上2割負担3割負担
6歳以上3割負担3割負担
6歳未満2割負担2割負担

4.高額療養費制度

高額療養費制度とは、ひと月の間で医療費(病院・薬局)が限度額を超えた場合に、その超えた分を返金してもらえる制度です。

例えば、70歳未満で年収370万円以下の場合、ひと月の間で¥57,600を超えた場合は、制度を利用して返金手続きをすることができます。返金手続きは各市町村で行います。

5.まとめ

処方箋入力の場合において、国民保険で困る点といえば、負担割合の入力ではないでしょうか。新規の患者様で国民健康保険の入力する際には、その負担割合証を必ず確認して、その方の収入区分、負担割合に注意して入力しましょう。

社会保険に比べて国民保険は保険区分の違いがないこと等から、返戻で帰ってくる割合も少なく見受けられます。高額療養費制度など難しい言葉ができますが、ふたを開けてみれば、そんなことか。という程度なので、落ち着いて対応しましょう。