【10分で理解】薬局事務のレセプト返戻<初心者向け>
こんにちわ。せーたです。今回は事務さんの正念場レセプトにおける返戻対応について紹介します。
新人の事務さんがこの仕事をとなりで見ていると、「わかるきがしない。」「永遠にできない気がする。」そんなご意見を頂戴します。
たしかに面倒ですが、これにもいくつかのパターンがあります。しっかりパターンとその対処を覚えてルーチン化しましょう。
この記事では、返戻がかえってきてしまったときの対処法、返戻の予防策について紹介していきます。
それでは参ります。
目次
返戻とは
薬局の事務さんが処方箋をPCに打ち込む理由はレセプト請求をするためです。レセプトって何?って方は次の記事を参考にしてください
→レセプト請求の考え方
レセプト請求の内容が(つまりは日々の入力内容)がすべて正しければよいのですが、間違っている場合、請求先の国民保険様や、社会保険様から「請求内容に誤りがあるので正しくやり直してください(´・ω・`)」と薬局に戻されてしまいます。
これが、返戻です。
まずはじめにデータとして返戻が送られてきて、その後書類でも郵送されてきます。
薬局で返戻書類の中身を見て、量が多いととっても悲しいきもちになります(´・ω・`)
返戻の数が少ないことは薬局事務さんをを評価するひとつのポイントですね。
2.レセプト返戻の事例
返戻の事例をいくつか紹介したいと思います。
(1)処方内容の誤り
処方入力の段階で誤りがあるパターンです。
● 一包化の算定ができないのにしている ● 一剤にまとめるべきなのにしていない ● 用法が不明確 ● 調剤日数が基準を超えている ● 自社で薬剤に登録しているコメントと実際の加算が異なる |
処方入力の誤りは、その場で直せば済むのでもっとも直しやすい返戻です。
(2)保険情報の誤り
これが返戻の割合として最も多く、かつ手間のかかる返戻です。
● 保険情報の入力間違い(ケアレスミス) ● 資格喪失後の受診(来局日時点で保険が切れてる) 1)国民保険から社会保険に切り替わってた 2)社会保険から国民保険に切り替わってた 3)移転(国民保険のままだったが違う町に引っ越していた。 ●公費番号が決まっていなかった(番号未決定だが適用した場合 |
手間のかかる理由はその場でわからないことが多いからです。
保険情報を知りたい場合の手順を簡単に紹介します。
①保険証のコピーなどを確認する(控えていれば)
②処方箋を確認する
③病院へ確認する
各患者様の保険証コピーの控えがあれば一番よいのですが、無い場合は、まずは処方箋を確認し、処方箋と調剤録に差異がない確認します。処方箋情報も調剤録と同じな場合、病院側で情報がないか確認します。
それでも正しい情報がつかめない場合、ご本人に連絡を取って確認しましょう。
その他の誤り
「え、そこ違ってたの??」という細かい誤りもしっかり指摘されます。
● 医療機関コードの誤り ● 保険区分(本人・家族) ● 保険区分(国民保険の所得区分が一定の場合の備考区分) |
細かいものをあげればほかにもたくさんありますね。修正作業は難しくありません。
3.レセプト返戻の予防策
1)処方箋チェック 2)保険証管理 3)病院との関係づくり 4)電話対応 |
1)処方箋チェック
人海戦術です。処方箋の束とシャーペンを握りしめ、めくってはチェックの繰り返し。
うちの薬局では、入力後に1回と隙間時間に1回計2回で処方箋チェックをしています。
特に面処方でいつもの病院じゃない場合や、手入力した場合はミスが出やすいので目を皿にしてミスを探しています。
2)保険証管理
※保険証のデータを頂く場合は、患者さんの許可を頂きましょう。
コピーはすっごくかさばるので、スキャンがおすすめです。
1日のスキャンデータは日ごとにまとめておくと後々楽です。
3)病院との関係づくり
情報管理は病院に勝てない場合が多いです。また患者さんも病院では保険証を提示する癖がついていますが、薬局では定時を拒んだりする患者さんもいたりして、どうしても病院さんに頼るケースがあるので、困ったときにはいつでも相談にいけるような関係づくりが理想的ですね。
4)電話対応
保険情報関係の誤りの場合、返戻前に国民保険や社会保険から”返戻の承認をもらうための電話”がかかってきます。
「〇月の山田太郎さんのレセプト請求についてなのですが、保険情報が既に喪失しておりまして、つきましては返戻とさせて頂きたいのですがよろしょうか?」
そういうものなんだ、と思って「はい、かしこまりました」と答えずに済むようにしたいもの。
「そのタイミングで保険情報は確認してりますので、申し訳ございませんが、、、。」と丁寧にお断りできるように、日々の保険情報を管理しておくことが重要です。
4.まとめ
返戻処理について、ザクッと紹介させて頂きました。
返戻を処理する作業は、通常業務と並行してやる必要があるので大変です。。
でも返戻は反面教師として、入力作業の質向上につながる業務ともいえます。
返戻があると、その分ひと月の売り上げが遅れてしまいますから、無いに越したことはないのですが、もしお勤めの薬局でレセプトの返戻が来てしまった場合には、進んで担当するように努めましょう。
”なぜ入力作業はそうしなければいけないのか”という細かいルールの意味づけが自分の中でできるようになります。
今後、具体的な返戻の事例とその対応を紹介していきますね。それではまた。
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